家庭医学大辞典!
布団についたタマキは、田んぼの委託の件をひと通りタミーに報告をした。
タミーは、「それは和がったどもユキミが心配だ!ちょうどユキミが風呂さ入った時ずっちゃんが、オットォの病気の事調べるどって、いつもの如く家庭医学大辞典どご引ぱずり出すて、かなり大げさに喋ったっけー。
あの音量だば風呂場まで響いだやー。そおぃがらテンションだだ下がりだはげ何が手え打だねばダミダ!」
タマキは「んだのー!明すたの朝ま喋びる!」
と応えた。入院まであと7日!それまでしなければならない事の優先順位を巡らせながら眠りに就いた。
朝起きるとやはりユキミは元気が無かった。
赤いランドセルを背にした幸美を見送ると、西山小学校へ家デンからコールした。
「もしもし!6年のシモヤマダイラの愛刀 幸美の父ですが校長先生をお願いします!」
するとすぐに、「もしもし、オオスギです!」
「どうも幸美の父です!あの時のシコリの結果が出て、白血病ということでした。」
「オーーーそうですか!?」
「それで先生!幸美がかなり落ち込んでいるので、先生の方から心配しなくていい!と言ってもらえると助かります!」
オオスギは二つ返事で応えた!
それは、その10日前に大鳥で行われた一泊二日の親子宿泊研修での夜、野外で親子が芋煮を作る場面があった。
その時タマキは、オオスギを呼び込んで芋煮の鍋の火を遠くから眺めながら暗闇の中で二人並んでシコリの事について話しをしていた。
タマキは「新潟行きだから、あまり良いものではないと思うのでその時はよろしくお願いします!」
人生経験が豊富な大杉校長は「了解!」と短く応えて共に火の中に歩を進めた。
並んで歩いたタマキの背中に当てられた大杉校長の左手の温もりがココロを暖めた。
夕方、「ただいまーーー^_^」と言ういつもの幸美の元気な声が愛刀家に響いた!
家族7人で夕食を囲むと「なんかサーーー今日、校長室に担任のワカサキ先生と呼び出されて、おっ父の病気の話になって、校長先生は今、医学が発展して必ず治るから心配ないし、校長先生も、白血病を乗り越えて今元気になった人をいーーーっぱい知ってます!って言ってた。^^」
若崎先生も、「私も乗り越えて元気になった人を沢山見てきました。幸美さん!来年からは中学生になるんですから、お父さんを逆に元気づけるぐらいに明るくしてると病気なんか吹き飛びますよーー^^」って言ってたよ。
愛刀家の最年少から発せられたコトバが、気持ち重めの食卓を一気に明るくした!
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素肌をキレイに保ちたい貴女に!