血圧急上昇!
「一年間の入院治療?一年間の入院治療?一年間の入院治療?一年間の入院治療?一年間の入院治療?一年間の入院治療?一年間の入院治療?」
ふと我に返っタマキは、ピシッとカーテンを締め切った病室のベッドの上に仰向けになり、まつ白な天井を見上げたまま微動だにしなかった。
病名の特定はどうでもよかった!
その時タマキには小6の娘と高3、学生の息子がいて、経済的にギリギリの状態だった。
春から秋にかけて稲作とトマトを栽培する傍ら、相棒のマジメから声が掛かれば農業用パイプハウスの建て込みをし。
庄内平野が真っ白になる頃から田んぼの畦が姿をあらわすまで土方をして収入を得ていた。
「俺が一年間入院って?ウソだろッ!」
「誰が愛刀家の経済を支えるの?」
「ない!ない!ない!」
今まで、病名の特定に向けて医者を転々として、更にこれでもか?と言う程検査!検査!の連続を淡々とこなしてきたのは、オオタニからの「全てを受け入れる!」とのアドバイスを題目の様に胸中に染み込ませてココロの浮き沈みを抑えてきた。
すると「愛刀さーん!」との問いかけと同時にカーテンが「ガッ!」と開けられた。
女性看護師が、カートを横にして「血圧を測ります!」と断るとタマキの左腕に巻いた。
シュツシュツシュツと空気を入れて圧をかけるとスーッと少しずつエアが抜けていく。縦に長い目盛りに目をやった看護師は「んッ!」と驚いた声を発した。
「上が170!高いですが大丈夫ですか?」と聞いてきたので、思い当たるフシが大有りだったタマキは「今とてもコーフンしていますのでそのせいだと思います」と返した。
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活性酸素を上手くコントロール!