一億人に一人の白血病と闘う男の闘病ブログ

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助けを求める!

まだ日が暮れる前に誰だろうと歩を進めると、その先には、その日の午前に連絡した大林謙二朗がいた!

「オー!仕事大丈夫が?」

「電話もらってがら、たまげで、気が気でなぐ、4時で切り上げできた!」

タマキの後に続いたタミーもケンジロウを知っていたので対面するようにテーブルに就いた。

「どーゆー事やー?アニキやー、未だに理解出来ねゾッ?」斜に構えたケンジロウがやや落ち着いた口調で、鼻に掛け気味の声で切り出した。

「そりゃあこっちのセリフだってゅーーの!^_^」

「のー?こっちはマジメに聞いてるんですッ!」

と何年か振りに会った二人はそのまま相変わらず!と言ったところだ!

タマキが、右側の二の腕の内側をめくって、まだ縫合の糸が残ったままのキズを見せながら、経緯を説明した。

白血病!」という病を我が事のように受け止めてくれたのか、対面したケンジロウの目は真っ赤になってコボレる前に、しきりに手でぬぐいながら「なんでや?なんでや?」とテーブルに向かって吐き出した!

タミーは落ち着いた口調で語りかけた。

「ケンジロウさん!お父さんが治るように祈ってもらいで!」

・・・・

まだテーブルから視線を上げることはできなかったが「ノブ姉ぇの時から世話なってっがら、多美代さんがら頼まれれば断らいねっ!」

タミーは念を押した。

「のッ!お願いしでー?」

「分かりました!」とケンジロウは顔を上げた。

タマキが、「で、ネイチャーすんぶんどけだ?」

「ああ、結構こっち方面さ現場あっさげ、折みで届げます!」
.
「助かります!」とケンジロウに向けて両手を合わせた。

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新たなシコリが増殖!

一段落すると、担当医の内藤先生の診察に移った。

血圧測定を行い、胸に聴診器を当てると180度クルッと周り背中を出した。

「ここ一週間で何か体調に変化はありましたか?」

タマキは気になっていた、右のこめかみと、みぞおち、左太ももの内側にできた、蚊に刺された感じの三倍くらいの膨らみを診てもらった。

「ああーこれもその原因からくるものかもしれませんねーーー。」

「マジか!?また大きくなって切除?」と考えると一瞬ゾッとしたがすぐに流した。

その場を離れて病室のベッドに戻るとタミーが椅子に掛けて待っていた。

「やっばりこれもその原因だどや!」と告げていた。

そこに「失礼しまーす!愛刀さーん!」と30才くらいの男の人がめがけてきた。

薬剤師を名乗るその人は、カラーのカタログのような物と、B5サイズぐらいの厚さ3センチの冊子を開きながらタマキに向けて説明を始めた。

ひと通り説明を終えると「早速今晩の夕食後からの服用となりますのでよろしくお願いします。」と言って部屋を出た。

入れ替わるように「愛刀さーん面会の方がいらしてますがどうですか?」

「早っ!」

「良ければ、エレベーター前の椅子のあるところにお待ちしています。」

「行きまーす^_^」と言うと

#薬剤師

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悪性リンパ腫!

6Fナースセンターの受付を経て看護師さんの後に続いた。

左側の部屋の窓からは出羽富士とも言われる鳥海山がドーンとそびえ立って見えた。

「オー凄い!」とタマキの心は踊ったが入った先は右側だった。

看護師さんが「愛刀さんでーす!」とやや大きめのボリュームで言うので、つられるように「愛刀です、よろしくお願いします!」と続いた。

そこは窓側の左のベッドで4人部屋だった。

看護師さんから直ぐに緑と白のストライプ柄のパジャマに着替えるように言われカーテンを閉めた。

その後、再度看護師さんから数点の書類を手渡され説明を受けた。

その一枚目の紙には、病名「悪性リンパ腫」と書かれていた!

それを目にした時はさすがに相当悪いものだな!とダメを押されて一瞬怯んだが、直ぐに「一か月で叩きのめしてやる!」

と言い聞かせてココロを切り替えた。

その間看護師さんの説明をタミーが受けていた。

そして、「愛刀さん!利き手は?」

すかさず右手を挙げた。

すると左手首に白いワッカを装着され、そこには氏名とカタカナのふりがな、西暦から始まる生年月日とバーコードが示されていた。

なんか気持ちまで拘束される気がした。

#鳥海山
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ハゲでからでいいろッ!

13時40分には日本海総合病院の入院受付にいた二人は記入を済ませた書類を提出すると新たに記入を促された紙に目をやり、記入していた。

そこには、パーソナルな部分の設問が続いた。

隣からキビシイ視線がタマキのペン先を照らしていたので、いつもの人間ドックで書く時とは違った。

過去の病気の事、入院歴、血液型、飲酒の有無と何をどれだけ週に何日か、喫煙歴、食物アレルギー、性格、イビキはかくのか?うるさくないか?とスラスラとペンは走ったが宗教?の所で一瞬止まった。

顔を天に向けて、俺って何?まあ毎日仏壇に手を合わせっがら・・・ペンが走った。

「ブッディスト」と書いて二つ折りに閉じて、差し出した。

目の前の47才位の落ち着きのある女の人はそれを開くこともなく「ありがとうございます^_^」と言うと、一旦ここを出て左側の椅子に掛けてお待ち下さい!

次は、伊藤 妙子とプレートに書いてあった看護師さんが「愛刀 環さん!担当のイトウと申します、よろしくお願いします。」「あと、わからないことはありませんか?」との問いにタミーは、「一通り準備してきましたが、髪の毛が抜けて来た時に何か・・・」

「あっ、それでしたら、コロコロがいいと思います!1階の売店で売ってますのでどうぞ^_^」

言われた通り売店に行くと、タマキは頭に被る帽子を手に取った。

するとタミーは「それは頭ハゲでがらでいいろッ!」

「んだが!?」と言うとそれを戻して6階の入院病棟へ繋がるエレベーターを待った。

#ブッディスト
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そん時はみんな協力すっがら!

昼飯をかっこんで、入院準備も万端!

ふとタマキは思うところがあってタミーに「ちょっと出て来る!」と言うと軽トラを走らせた。

向かった先は90秒で着くミニライス!

つや姫を刈り取ってケートラでそこまで運んだ時はそこそこ籾ガサがあった。

しかし過去に乾燥して剥いてみるとガクッと歩留まりが落ちた経験を何度となく経験していたので、入院前に最新の情報を知りたかったのと、そこで奮闘する面々に顔を出しておきたかった。

時間は12時を少し回っていたが数人まだ出荷作業に追われていた。

事務所に入りタマキの米の通帳に目を通すとそこにいるメンバーに「それでは行って来ます!」と頭を下げてケートラに乗り込んでドアを閉めようとするとグイッとドアの隙間に脚を入れて「オー、結局骨髄移植するようなっど思うはげ、そん時はみんな協力するはげ 遠慮するなよ!」

イトシだった。

タマキはグッときて声が出ずに頭を2回大きく前に倒してドアを閉めて発進したそこにいたみんなが手を止めて見送ってくれた。

車が進みルームミラーを見てその姿を確認すると「頑張ってこいよ!」との無言の励ましを感じた。

下を向くとコボレそうだったので不自然にも若干上向きのまま120秒かけて自宅に着いた。

#米の通帳
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田んぼの受け手が決まる。

自宅に戻って「13時出発で!」とタミーに確認すると11時30分には二人で昼食を取っていた。

すると裏口から「いだがーオイダー源橘だー」と言いながらズカズカと上がり込んできた!

「おーーーそのままでいいさげ聞いでぃくれ。」

と空いたスペースにあぐらをかいて、「すら紙ねーが?」

するとタマキは左下にあった新聞広告をサラサラッとめくり、裏側が真っ白なパチンコ屋の広告を引き抜くと「ホイッ!」と源橘に差し出した。

タミーが箸を置き立ち上がろうとすると、源橘は「アアー何もいらねッ!」と気を利かせた。

すると源橘は右側の耳の上に刺した鉛筆を取るとサッサッサと手際よく走らせた。

手を動かしながら「今日何時だやー?」

タマキは「14時めぇまで入らねもね!」

「んだがー」

すると書いた紙に鉛筆で指しながら「こごのスモの一枚半はマサカズだろ、ドライブイン線のスモカダの三枚と一反歩はカズトシ、カミカダの2枚と一反歩はマサノリさ、すてぃハウス団地の下の一枚ど柿畑ど転作の5セーブ2箇所どカウント分は俺、あど、ヒガスカダの惣之助の分はコウサクと!」

続けて、昼飯を頬張ったままのタマキの目に向けて、「どげだ?こりでぃミナだろ?」

タマキはだだ頭を数回大きく前に倒すだけだった!

すると源橘はスッと立ち上がって「邪魔すたのーーーしば、頑張ってィのッ!^_^」と言うと軽トラに飛び乗った。

右手に箸を持ったままそのゆくえを見送った。

戻ったタマキは半端になった昼飯を入れながら右隣にいたタミーに言い聞かせた。

「今のやり取りは、一刻簡単だどもッ並大抵の動ぎじゃねーぞ!俺も本音では入院前に田んぼの事ケリ付けでがったども、まさがこの短期間で・・・頭上がらね!」

「恐るべし源橘ダッ!感謝すかねー!」

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ネイチャー新聞!

入院当日!14時の受け付け前にタマキは自宅で書類を広げて一つひとつチェックをして3っつのバッグに入れていた。

人生で2度目の入院で大体流れは掴んできたがタミーに言わせると「まだまだ」だった。

その日仕事を休んだタミーは厳しく目を光らせていた。

指摘される前に足りない物があるのに気づいたタマキはホームセンターに向かった。

目当てのものを仕入れて車に乗ると「アッ!」と思い出したように携帯を開いて発信した!

「もしもし?」

「オー!」

「なすたや、アニキやー?」

「オー、俺やー白血病なつてぃすまた!」

「なすたどーーー?!」

「そいで今日がら日本海さ入院なるあんども、一つ頼みでごとあって電話したあんだ!」

「し・て・わ?」

「ネイチャーすんぶん、購読すったろ?」

「ああ読ってる。」

「大林家で一回読んだやづでいいがら、そっち方面さ足伸ばした時でいいさげ、病室まで届げでもらいでなやのーーー!」

「ああいいよー!」

「たすかるわー^_^」

「で何時や?」

「ああ14時まで入らねもね。」

「わがったー!とりあえず顔出しますッ!」

「了解!」

タマキにとってネイチャーすんぶんはココロの恋人だ。

入院すれば会えなくなると思うと・・・

そこで、日本海総合病院とタマキの家の中間の辺りに暮らす大林 謙二朗が浮かんだ。

タマキは34才の時にケンジロウのエリアが担当だったので、折に触れて足を運んだ。

はじめは不在で会えなかったが、奥さんから、だいたいの帰宅時間を教えてもらってからはその時間を狙って家の近くを通り車があればピンポンを鳴らした。

玄関でのやり取りが数回続いたが、やがてリビングに上げてもらえるまでになった。

そんななか奥さんは、いつも皿付きのお茶やコーヒーを出して丁寧に迎えてくれた。

対してケンジロウは髪を濡らしたままソファーに腰を預けて、ビールを美味そうに喉に流し込んでいつも右足を左のももの上に乗せると、「今日はなんだや?タマキや?」

「顔見さ来た!^_^」

から始まるが、二人のジャリン子にその場を乗っ取られるのがいつものパターンだ。

一日の激闘をこなしやっとゆっくり晩飯に有り付けるからと思いきやナニナニ!

一口ビールを流すや、ケンジロウの首を、もぎ取って付けたような長女のホマレちゃんがソファーを伝って無防備なケンジロウの肩まで駆け上がり、髪の毛を引っ張ったり?を「ムニュッ」としてケンジロウの、若干垂れ気味の目尻が真下を指すと、対面にいたタマキは人差し指を指してガハハと豪快に笑った。

するとタマキの左手を長男のガクト君がグイグイ引っ張ってくる!

ケンジロウを励ますために訪問したタマキだがいつも無邪気な二人のパワーに元気をもらって、だいたい8:30を目処に退散した。

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